上智大学と日本英語検定協会が共同開発したTEAPについて、概要から試験形式、スコア換算、入試での活用方法、勉強法まで詳しく紹介します。
TEAPとは?(試験概要と特徴)
TEAP(Test of English for Academic Purposes)は、上智大学と日本英語検定協会が共同開発した、大学入試や大学で研究をする際に必要とされるアカデミックな場面での英語運用能力を測定するテストです。他の英語系試験と同様、「読む(Reading)」「聞く(Listening)」「書く(Writing)」「話す(Speaking)」の4技能で構成されており、1年間で3回開催されます。高校1年生から受験可能で、スコアは2年間有効です。
TEAPの種類:TEAPとTEAP CBTの違い
TEAP(ペーパー試験)
マークシート形式の試験で、各技能を紙ベースで測定します。各セクション100点満点、合計400点満点。
TEAP CBT(コンピュータ試験)
パソコンを使用する試験で、タイピングや録音回答が必要です。各セクション200点満点、合計800点満点。
スコアとCEFR対応
スコアに応じてCEFR(A1~C1)の指標が示されます。
TEAPの出題形式と試験内容
TEAP(ペーパー試験)の出題形式
リーディング(70分・60問)
Part1:語彙・語法、Part2A:図表読解、Part2B:掲示・Eメール、Part2C:短文読解、Part3A:長文読解、Part3B:長文+図表
リスニング(50分・50問)
Part1A:短い会話、Part1B:短い英文、Part1C:英文+図表、Part2A:長い会話、Part2B:講義
ライティング(70分・2問)
TaskA:要約(70字程度)、TaskB:エッセイ(200字程度)
スピーキング(10分・4問)
Part1:生活に関する質問、Part2:ロールプレイ型インタビュー、Part3:スピーチ、Part4:Q&A
TEAP CBT(コンピュータ試験)の出題形式
リーディング(65分・44問)
アカデミックな語彙、掲示・Eメール読解、図表読解、長文読解など
リスニング(35分・35問)
大学生活での会話・アナウンス、講義・ディスカッションなど
ライティング(45分・4問)
メッセージ作成、事務文書作成、図表描写、要約・意見課題
スピーキング(25分・録音方式・5問)
質疑応答、伝言・描写、矛盾点指摘、アドバイス課題など
TEAPの難易度と特徴
大学や留学で遭遇するアカデミックな場面を想定した問題構成ですが、専門的な英単語は少なく、難易度は高くありません。ただしTEAP CBTではPC操作が必須となり、タイピング能力も得点に影響します。
TEAPと他の英語試験の比較
スコアと英検®・TOEIC®・TOEFL®・IELTS・GTECの対応表:
TEAP | 英検® | CEFR | TOEIC® | TOEFL® iBT | IELTS | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|
~135点 | 3級 | A1 | ~400 | ~40 | ~3.0 | KET / GTEC ~700 |
~224点 | 準2級 | A2 | ~500 | ~50 | ~4.0 | KET / GTEC ~840 |
~308点 | 2級 | B2 | ~580 | ~60 | ~5.0 | FCE / GTEC ~1080 |
~374点 | 準1級 | B2 | ~750 | ~80 | ~6.0 | FCE / GTEC ~1300 |
~400点 | 1級 | – | ~880 | ~100 | ~7.0 | CAE / GTEC ~1350 |
TEAPスコアが入試で使える大学(例)
国際教養大学、千葉大学、広島大学、九州大学、鹿児島大学など、TEAPやTEAP CBTのスコアを出願要件・加点・判定材料に活用する大学があります。
TEAPの勉強法と対策ポイント
① 英単語・文法・読解・作文をバランスよく学習する
リーディングだけでなくライティングやスピーキングの力も必要。単語・熟語→文法→解釈→長文→作文の順で学習を進めると効果的。
② 出題形式を把握し、集中力を鍛える
試験時間は長く問題数も多いため、時間配分と集中力が重要。ライティングでは要約力が問われるため、過去問で練習しましょう。