みなさんは、「ひよこ鑑定士」という職業をご存じでしょうか?
なにそれ? 初めて聞いた! という方がほとんどかと思います!
今回は、そんなひよこ鑑定士についてご紹介していきます!!
正式名称は、「初生雛鑑別師」という名前です。
簡単に言うと、ニワトリの雛であるひよこのオスとメスを鑑別する仕事です。
日本ではそれほどですが、ヨーロッパでは需要が大きい職業で、海外での活躍を視野に入れて働く人も多いです。
ひよこ鑑定士になるためには、「初生雛鑑別師」の国家資格が必要となります。
非常に難易度が高い資格であり、実務経験が必要で、資格取得までには、安くはない初期費用と長い年月も必要です!
試験は予備試験と高等鑑別師考査に分かれます。
予備試験合格率は50%~60%です。数字だけ見ると簡単そうに見えますが、数年にわたる実務経験や講習を経てもこの数値なので、実際はかなり難しいです。
無事に予備試験に合格すれば、その後は高等鑑別師考査を受けなければなりません。
こちらは合格率40%ほどです。非常に難しいですね。
この試験は、ひよこ400匹を36分以内に選別し、99%の確率で正解しなければなりません。
短時間で、高い集中力と非常に繊細な鑑別が必要とされます。
日本には一つだけ初生雛鑑別師養成所がありますので、そちらに入所し、所定の講習や3年の実務経験を積みます。
養成所の入所には試験があり、その試験には2つの受験資格が必要です。
・視力が1.0以上で、身体強健であること
・満25歳以下で、高卒者、もしくは同程度の資格があること
養成所に入所後は、5か月間の専門的な教育を受けることになります。
その後高等考査に合格することで、ようやく職業鑑別師として資格を得ることができます。
個人差がありますが、最低でも1.2年は、ひよこ鑑定士になるまでにかかります。
食用の卵を産むメスと、鶏肉になるオスを鑑別します。
というのも、雛の段階から、目的別の餌を与える必要があるため、養鶏産業にとって非常に重要な仕事です。
その後の育成が全く違う上に、雛の数が多いので、正確さとスピードが要求されます。
ひよこのオスとメスを鑑別する方法は何種類かありますが、基本的には、羽毛鑑別と肛門鑑別の2種類に分かれます。
①羽毛鑑別
これは、独自の交配法によってオスとメスで羽を伸びる速度に違いを作ることで、羽の長さを見て鑑別する方法です。
商用として大量に生産されるひよこは、この方法が用いられています。
②肛門鑑別
こちらは、雛の排泄口を見ることによってオスとメスの区別をするような、高度な鑑別方法です。
こちらは日本で開発された方法です。
ひよこ鑑定士の年収は500万円~600万円といわれています。
1羽あたりを判別して4円から5円と言われており、普通のサラリーマンのように、月給や時給ではなく、完全出来高制となっています。
つまり、ひよこを鑑別すればするほど、早く正確にできるようになればなるほど、年収が高くなります。
中には700万円や、1000万円の大台を突破する人もいます。夢がありますね。
ちなみに、日本よりヨーロッパの方が求人数が多く年収が高いです。
海外で働くことを念頭に置き、鑑別士の試験と同時に語学を学習する人もいます。
実は、海外で働く仕事として、ひよこ鑑定士はおすすめだったりします。
あまりメジャーな職業ではありませんが、職の名前からは想像もつかないほどの難易度の職業です。
忍耐力と集中力、そして体力がが必要とされる、頭と体をどちらもフルに活用するやりがいのある仕事です。
手が小さいほうが有利とされているので、日本人のように外国の方に比べて手が小さい鑑定士は重宝されます。
みなさんも、他にはない魅力的な仕事であるひよこ鑑定士をめざしてみませんか?
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!!