明治初期、「学問のすゝめ」で人間の自由・平等・権利の尊さを説き、新しい時代の先導者となった福澤諭吉の教育理念は福澤が創立した、慶應義塾に今も受け継がれています。
福澤諭吉と慶應義塾の精神として、「義塾」「独立自尊」「実学」「気品の泉源」「半学半教」「自我作古」「社中協力」の7つが掲げられています。一つ目の「義塾」は新しい知識のための学術という意味が込められており、福澤諭吉が「パブリックスクール」を参考に作られました。「独立自尊」とは、「心身の独立を全うし、自らのその身を尊重して人たるの品位を辱めざるもの」です。自他の尊厳を守り、何事も自分の判断・責任のもとに行う事を意味する、慶應義塾の基本精神となっています。「実学」とは、福澤諭吉がいう実学はすぐに役立つ学問ではなく、「科学(サイエンス)」を指しています。実証的に審理を解明し、問題を解決していく科学的な姿勢が義塾伝統の「実学の精神」と考えられています。「気品の泉源」とは、人格を備えた社会の先導者となることが、義塾における教育目標の一つで、「智徳」とともに、「気品」を重視した福澤諭吉の考えに基づいています。「半学半教」とは、教員も学生も半分は教えて、半分は学び続けるという、草創期からの精神です。「自我作古」とは、「我より古を作る(われよりいにしえをなす)」と詠み、前人未到の新しい分野に挑戦し、たとえ困難や試練が待ち受けていても、それに耐えて開拓にあたるという、勇気と使命感を表した言葉です。「社中協力」の社中は、学生・卒業生・教職員など、すべての義塾関係者の総称です。「慶應義塾維持会」など塾の運営を経済的に支えているため、社中の協力は義塾の誇るべき伝統であるという考えです。
学部生数:28,747名(2023年5月1日現在)
留学生総数:2,146名(2023年5月1日現在)
早慶戦 東京大学野球の早慶戦は、1903年に始まった伝統の一戦です。毎年この春と秋(10月)に行われ、塾生・塾員・教職員が一体となって繰り広げる応援を通し、慶應義塾の一員として、連帯感も強まるイベントです。
七夕祭 縁日などによる地域の方々との交流も一つの特徴で、盛大な花火がラストを彩ります。
夏季休校・春季休校 短期研修や各学部独自の海外プログラムに参加する人や研究活動やフィールドワークに力を注ぐ人もいます。
矢上祭 理工学部のキャンパスらしいイベントがたくさん開催されます。科学体験や研究室ツアーを地域の皆さんと一緒に楽しむことができます。
芝共薬祭 薬学部の若さとエネルギーで学園祭が作り上げられます。昨年は受験生を対象とした、相談会や学内ツアーも行われました。
四谷祭 医学部生・看護医療学部生がお互いに協力し、自主的に運営する学園祭です。
三田祭 「独立自尊」の精神に基づいて塾生が企画し、全学的に組織された三田祭実行委員会が運営する日本最大級の学園祭です。充実した学術的な企画が特徴的です。模擬店やにぎやかなステージも開催され、毎年多くの来場者でにぎわっています。
三田キャンパスには、文学部の2~4年生、経済学部・法学部・商学部の3・4年生、文学・経済学・法学・社会学・商学・法務研究科の大学院生が学んでいます。女子高等学校、中等部もキャンパスに隣接しています。
また、三田キャンパスは慶應義塾大学の代名詞になっており、創立以来の歴史と伝統が刻まれています。三田演説館や赤レンガの図書館旧館は、明治の今日まで引き継ぎ、アカデミックな雰囲気のあるキャンパスになります。構内には「湯澤諭吉終焉之地」の記念碑や佐藤春夫の詩碑など、多くの文学碑や美術作品が点在されています。慶應義塾の代表的な応援歌の一つが「丘の上」と題されているように、キャンパスの道のりはすべて坂道になっています。
三田キャンパスにある図書館旧館は関東大震災、東京大空襲と2度の大きな災害を潜り抜けながら、建築当初の華麗さを現在まで伝えています。赤煉瓦と花崗岩による壮麗な外眼を有するゴシック式洋風建築であり、本館・書庫・東南隅にある八角塔を合わせて建坪200坪ほどの広さになります。当時の大学図書館としては誇れるほどの蔵書数や閲覧席の規模でした。図書館旧館の正面時計に高く掲げられた文字盤には「TEMPUS FUGIT」(「時は過ぎゆく」を意味するラテン語)が刻まれています。東館ホールの東西両側壁面の中央部には円形にはめ込まれたステンドグラスがあります。「FESTINA LENTE」(「ゆっくり急げ」を意味するラテン語)と組み込まれており、図書館旧館の正面時計盤の「TEMPUS FUGIT」に呼応しています。また、権力に屈しない慶應義塾大学の精神「Calamvs Gladio Fortior」(「ペンは剣よりも強し」を意味するラテン語)が入口ホールの階段上のステンドグラスに表されています。
日吉キャンパスは、文学部・医学部・薬学部の1年生と、経済学部・法学部・商学部・理工学部の1・2年生が行きかうキャンパスになります。
購買や食堂がキャンパスの真ん中に位置していて、さらにどの校舎に居ても、近くに食べ物や文房具を買うことができる場所があります。また、図書館の中にもグループ学習室があるので、グループで学習を進めたり、プレゼンの準備をしたりする場所は豊富にあります。
日吉駅の目の前にキャンパスがあるため、アクセスの良さも特徴的です。
信濃町キャンパスは慶應義塾大学病院と一体化しており、医学部の2年生以上と看護医療学部の3年生が学び、薬学部の一部の学生が病院実習を実施しています。校舎は病院を取り巻くように建てられており、早い段階から医療現場を体験することや、実際に患者さんと接しながら学ぶことが可能です。キャンパスの南側には、緑豊かな神宮外苑の杜が広がっています。
日吉キャンパスから谷ひとつ隔てた丘の上に立ち、新宿の高層ビルや富士山を見渡すことのできる、眺めのいいキャンパスが特徴的です。さらにこのキャンパスの場所は、東急東横線・目黒線、横浜市営地下鉄グリーンライン日吉駅の目の前にあるため、アクセスはとても良いです。
このキャンパスには、理工学部の3年4年生と大学院生が学び、数々の施設がマトリックスに並ばれており、理系の雰囲気にあふれています。最新の理工学教育や研究を担う、多様な設備を持ち研究室ごとに様子が異なるのも理系キャンパスならではです。国外研究者や留学生も多く行きかう、国際色も豊かです。
理工学メディアセンターの2階には、グループワークや自由なディスカッションができるグループ学習室があります。また、オンライン授業などで音声を出す場合や、研究会などで利用できるスペースになっています。
湘南藤沢キャンパスでは、略してSFCと呼ばれており、総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部の1・2・4年生が通うキャンパスになります。最新の技術と、豊かな自然が調和し、充実したキャンパス・ネットワーク・システムによって、塾生や教職員の活発なコミュニケーションが図れる空間になっています。また、カリキュラムは「研究会」と「卒業プロジェクト」を中心に備えられ、それらに向けた導入や教科のための授業科目群によって構成されています。これまでに培われたユニークな学習スタイルをさらに際立たせ、次世代のSFCを作っていくために、カリキュラムのバージョンアップ作業が進み、新しいカリキュラムが2014年度からスタートしました。特徴としては、クラス単位での学びの機会をより大切にする方針になっています。また、2014年度から4学期制と2学期制を併用した学事日程を導入しており、春学期と秋学期のそれぞれ前半と後半に科目を配置することによって、短期間に集中して学習に取り組むことができる、科目の設置が進められています。そのため、海外留学や、フィールドワークなど大学を離れて活発に活動するかとができる支援環境が整っています。
芝共立キャンパスは、主に薬学部の2~6年生と大学院生が行きかうキャンパスになります。キャンパス内には、教育棟・高層研究棟・学生厚生棟があり、実習室や附属薬局などのほか、屋上庭園と言った憩いの空間も設けられています。さらに、東京タワーや増上寺などから近く。都心にありながら落ち着いた雰囲気が漂っています。周囲に鉄道が4路線あることからも、どの駅からも徒歩10分以内というアクセスの良さもこのキャンパスの大きな魅力になっています。
国際化教育といういくつかのプログラムを実施しており、日本の薬学部・薬学研究科では国際的な視野をもって、日本の薬学を引っ張っていける人材を育成するため、海外での研修や実習を行うプログラムが設けられています。さらに、海外の協定校とのネットワークを強みとして、相互に学生を派遣して国際化教育を実現しています。
・東京駅から信濃町駅(JR総武線)徒歩1分
・国立競技場(都営地下鉄大江戸線)徒歩5分
・田町駅(JR山手線/JR京浜東北線)徒歩8分
・三田駅(都営地下鉄浅草線/都営地下鉄三田線)徒歩7分
・赤羽橋駅(都営地下鉄大江戸線)徒歩8分
・日吉駅(東急東横線、東急目黒線、東急新横浜線/横浜市営地下鉄グリーンライン)徒歩1分
・日吉駅(東急東横線、東急目黒線、東急新横浜線/横浜市営地下鉄グリーンライン)徒歩15分/約1km
・新川崎駅(JR横須賀線)タクシーで約10分/約2km
・湘南台駅(小田急江ノ島線/相鉄いずみ野線/横浜市営地下鉄ブルーライン)西口よりバス [慶応大学]行き約15分
・辻堂駅(JR東海道線)北口よりバス [慶応大学]行き約25分
・浜松町駅(JR山手線/JR京浜東北線)徒歩10分
・御成門駅(都営地下鉄三田線)徒歩2分
・大門駅(都営地下鉄浅草線/都営地下鉄大江戸線)徒歩6分