上智大学とは|建学の精神と概要
上智大学の精神:上智大学の原点は、イエズス会の宣教師「聖フランシスコ・ザビエル」によって始まります。1549年にザビエルは布教のために日本に来日し、知的好奇心溢れる日本人の資質を高く評価し、文化・思想の交流拠点として日本の首都に大学を設立することをイエズス会に要請しました。
開学以来、一世紀を超える歴史を歩んできた上智大学は、国や言語、学問の境界線を越え、キリスト教ヒューマニズムに基づく教育を展開しました。これは、「自分の才能や学びの成果を他者のために役立てることが、人間としての成長につながる」という考えに基づいています。上智大学は、SDGsの達成への貢献、そして今日の世界が直面している様々なグローバル課題の解決を目指し、世界に開かれた大学として、さまざまな改革に挑戦することを掲げています。
上智大学の学部一覧
上智大学には、文理・国際系を含む多様な9学部が設置されています。
| 分野 | 学部名 |
|---|---|
| 宗教・人文 | 神学部・文学部 |
| 人間・社会 | 総合人間科学部・法学部・経済学部 |
| 国際・言語 | 外国語学部・総合グローバル学部・国際教養学部 |
| 理系 | 理工学部 |
上智大学の研究活動と産官学連携
研究活動と社会還元
研究活動:産官学連携・知的財産・SACRUプロジェクト・MIRAI2.0プロジェクト・ソフィアシンポジウム
上智大学が有する研究力や技術力を広く社会に還元し、社会の発展に寄与するために、受託研究や共同研究などを通じて上智大学で研究や創出された知識・技術・ノウハウなどを民間企業や官公庁などにおいて活用していきます。また、製品化や実用化に結び付けるという産学連携や、研究の課程で生み出された知的財産の創出・保護活用に基づいて取り組んでいます。
産官学連携を促進し、民間企業などと上智大学が相互のニーズを具現化するために「受託研究」「学外共同研究」「奨学研究寄付・教育研究常経費寄付」という3つの制度があります。
SACRUプロジェクト
上智大学は、世界のカトリック大学の戦略的学術交流アライアンスSACRU(Strategic Alliance of Catholic Research Universities)に参加しています。上智大学のほかに、オーストラリアカトリック大学、ボストン・カレッジ、チリ教皇庁立カトリック大学、リオ・でジャネイロ教皇庁立カトリック大学、ポルトガルカトリック大学、サクロ・クオーレカトリック大学、ラモン・リュイ大学の8大学が加盟しています。
MIRAI2.0プロジェクト
また、MIRAI2.0という研究力の向上とグローバル化を促進することを目的としたプロジェクトを実施しています。Research & Innovation、ワークショップ、博士後期課程学生や若手研究者の学術交流活動、協働研究活動などに取り組み、研究力の向上とグローバル化を促進しています。
ソフィアシンポジウム
さらにソフィアシンポジウムというのは、学際性や国際性に富んだ教育研究活動の促進を目的とする国際シンポジウム企画になります。上智大学または上智大学の教育研究門が主催し、一般に公開され、講演者は原則として日本を含む2か国以上から参加します。
上智大学のキャンパス一覧
キャンパス全体像
キャンパス:四谷キャンパス・目白聖母キャンパス・石神井キャンパス・奏野キャンパス・大阪サテライトキャンパス
| キャンパス名 | 主な役割・特徴 |
|---|---|
| 四谷キャンパス | 9学部29学科の中心キャンパス。歴史的建造物と最新施設が共存。 |
| 目白聖母キャンパス | 総合人間科学部・看護学科の拠点。病室型実習室など看護・医療系設備が充実。 |
| 石神井キャンパス | 神学部の一部授業。貴重な神学文献を所蔵する落ち着いた環境。 |
| 奏野キャンパス | 短期大学部やスポーツ施設・合宿施設・山小屋などを備えたキャンパス。 |
| 大阪サテライトキャンパス | 関西エリアの拠点。資料提供や公開講座を実施。 |
四谷キャンパスの特徴
四谷キャンパスには、看護学科の一部の授業を除き9学部29学科が集結しています。キャンパス正面からまっすぐに進み右手にあるのが、1号館になります。中心には上智大学の初代学長のヘルマン・ホフマン氏の銅像が飾られています。1号館は1932年に建造され、空襲にも耐えた歴史ある建造物として今もその存在感を誇っています。創設当時は、学長室などがあり大学の中心的な役割を果たしていましたが、現在では教室として使用されています。
また、3号館には理系の実験室などが多く入っています。実験室は主に理工学部機能創造理工学科の3年生が使うことが多いそうです。中には、変圧器やモーターが並んでおり、エネルギー関係の実験が行われています。
9号館の地下には、9Cafeという「Active・Commons」に入っているカフェテリアやラウンジがあります。喫茶コーナーや売店が併設されており、パスタやコッペパン、カフェラテやケーキセット人気だそうです。グループ学習や少人数でのミーティングなど憩いの場として利用している学生が多そうです。
6号館は、現在の上智大学の四谷キャンパスの中では一番新しい建物になります。こちらでは、教皇フランシスコが日本を訪れた際に、上智大学に訪問し、6号館の講堂で講演会を行ったそうです。上智大学の歴史を学べる展示が並んでいるブースもあります。「Language Learning Commons」も6号館に入っていて、各国語の本や教材、そして言語学習用のブースもあります。15号館は、全面「十字架」で囲まれた印象的なデザインでこれから利用が可能になります。
HPに四谷キャンパスのキャンパス紹介動画が投稿されていますので、興味のある方は是非ご覧ください。
目白聖母キャンパス(看護学科)の特徴
総合人間科学部に設けられている看護学科の学生は、2年次から目白聖母キャンパスで専門科目を学びます。このキャンパスはもともと上智大学ではなく、聖母大学があり上智大学と合併した事により、目白聖母キャンパスとなりました。
看護学科の学生は、2年次から本格的に看護学・基礎医学を学ぶことになります。キャンパス内に、病室を模した実習室があり、学生は実際に手を動かして看護の演習に取り組むことができます。病院などでの臨地実習も豊富で、3年次に行う領域別実習では、小児ヘルス・成人ヘルス・老年ヘルスなど6領域についてそれぞれ2週間から1か月の実習を行っています。
助産学専攻科にも、様々な実習をすることが可能です。妊産婦継続事例実習では、各学生が妊婦1名の妊娠期から出産期、さらに産後までを担当するなど、様々な実習に取り組んでいます。
実験室やコンピュータルーム、看護・医学系の書籍が充実している図書室もあります。
石神井キャンパス(神学部)の特徴
石神井キャンパスでは神学部の一部の授業が行われているため、ほとんどの学生はあまり来ることのないキャンパスになります。静かで自然が多い環境であること、貴重な図書があることがこのキャンパスの特徴になります。
貴重な図書に関しては、教皇庁認可神学部として授与される学位の取得には厳しい基準のクリアが必要になるため、発足当時は海外から寄贈を受けています。ドイツからの寄贈本で1400年代の終わりごろの貴重書や、歴代の神学者たちの著作集の貴重書など、当初は日本には4セットしかないほどでした。
神学部は日本で唯一のカトリック神学部で、キリスト教あるいはカトリックの教えを体系的に学び、学位を取得することが可能です。ミッション系の高校からの進学者が多い一方で、キリスト教的なバックグラウンドを持つ学生も多く、小規模でありながら年齢や国籍、宗教的な背景などバラエティに富んだ学部になります。
奏野キャンパスと関連施設
奏野キャンパスには上智大学ではなく、別に上智大学短期大学部のキャンパスがあります。キャンパス内には課外活動などで利用できる、奏野グラウンド(野球場・オールウェザー・テニスコート・クレー・テニスコート・バレーボール兼テニスコート・サッカーやラグビーなどのフィールド・トラック)と奏野クラブハウスや、奏野セミナーがあります。また、毎年新入生が4月にオリエンテーション・キャンプという一泊二日の宿泊行事が行われています。
また、1935年当時の教職員や学生が中心となって、学生の心身両面の休養と訓練、集団教育などを目的として建設された、八ヶ岳フュッテがあります。北八ヶ岳の山中にある自炊の山小屋で、白駒池、松原湖、天狗岳などへのハイキングの拠点とすることも可能です。
ワンダーフォーゲル運動の啓蒙並びに地元との文化交流を目的として、宝台樹フュッテは1963年に建設されました。宝台樹山の南面、武尊青少年旅行村の一角に位置する自炊の山小屋で、付近の散策などを楽しむことができます。
大阪サテライトキャンパス
サクラファミリアという建物の2階に入っており、関西地域における上智大学の拠点として、様々な資料や過去問などの提供、また公開講座を開講するサービスが提供されています。
上智大学 各キャンパスへのアクセス
アクセス一覧
| キャンパス | 最寄り駅・ルート |
|---|---|
| 四谷キャンパス | JR中央線・東京メトロ丸ノ内線・南北線「四ツ谷駅」麹町口・赤坂口から徒歩3分 |
| 目白聖母キャンパス | 西武新宿線「下落合駅」徒歩8分 / 「椎名町駅」徒歩10分 / JR山手線「目白駅」徒歩15分 JR「目白」駅から都バス[練馬車庫前 白61 または池65]行きで5分「聖母病院入口」下車 JR「新宿」駅西口から関東バス[丸山営業所 宿02]行きで25分「聖母病院」下車 |
| 石神井キャンパス | 西武新宿線「武蔵関駅」徒歩10分 |
| 奏野キャンパス | 小田急線「奏野駅」よりスクールバスで約10分 |
| 大阪サテライトキャンパス | 大阪メトロ「中津駅」4番出口より徒歩2分 阪急「梅田駅」茶屋町口より徒歩4分 JR「大阪駅」御堂筋北口より徒歩10分 |
上智大学が向いている人
以上が上智大学のキャンパス紹介になります。上智大学は、ルームメイトが留学生であることや、授業自体英語で進めるため、確実に英語会話能力は伸びます。その分自分から進んで動くことがとても重要になっていきます。英語や海外に興味があり、将来の視野を広げるために学びたいという方には、とてもあっている大学になります。




