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心理学部を知ろう!

さくらんぼ
2024-02-18

第1章:心理学部とは

心理学は、人間の心のメカニズムを科学的に解明していく学問です。心と体、人間と環境が、互いにどんなふうに影響し合っているのかについて考え、その結果として現れてくる人間の心と行動を、科学的に研究していきます。また近年工学、医学など他分野と連携した研究も進んでおり、日々変化する社会の中で起こる新たな問題の解決に向けて、新しい分野が開かれています。

第2章:心理学部の学習内容

心理学は何を目的にしてや誰を対象によって細かい分野に分けられます。たくさんある中で、今回は主に学ばれている心理学分野をお伝えしていきます。何を学びたいかで行きたい大学も変わってくるので、今後の進路選びの参考にしてみてください。

1動物心理学

動物心理学とは、動物の行動や表情、しぐさ、鳴き声などから「動物の心理」を研究する学問です。
動物の心は、明るさや色などを感知する「感覚」、感覚によって物事を知る「知覚」、知覚された内容を経験や思考によって判断する「認知」に分けられます。
そこから、動物たちの多様な心の働きを研究し、その共通点や相違点を分析することで、最終的に、心の働きを決める要因と進化の過程がどうなっていくか学んでいきます。

2発達心理学

発達心理学とは、児童、青年、成人、老人にいたるまでライフサイクルの中で、どのような心の発達の変化があるのかを学んでいきます。
そのため、幼児期や青年期など、各発達段階における心理がどのように成長とともに変化するのか、赤ん坊と大人では知覚にどのような違いがあるのか、
思春期の子どもの心理には何が起こっているのかなど、「発達」という観点で人間の心理を分析していきます。

3人格心理学

人格心理学は、人の性格や人格について研究していきます。
そのため、一人ひとりの性格の記述、個人差の理解、人格の発達、自己成長・人格変化の解明など、人の感情や性質や仕組みについて学んでいきます。
そこから最終的に、人の性格がどのように形成され、どう現れるのかを分析していきます。

4社会心理学

社会心理学とは、個人は社会や集団からどのような影響を受けるのかを研究する分野です。
企業や国といった、大きな枠組みだけでなく、家庭や学校・友人関係といった、小さな集団の中で、人はどのような社会的行動をするのかを学んでいきます。
そこから、対人コミュニケーションや、集団の中での個人の行動の特徴、群衆心理などといったさまざまな要因から、社会との関わりの中での心理の変化がどのように起こっているか、またどのように影響を与えるかを分析していきます。

5認知心理学

認知心理学は、脳による「認知(認識)」の問題について学んでいきます。
人間の心は「知識」「感情」「意志」の3つから構成されています。
その中の「知識」の分野を学んでいきます。
知覚・学習・記憶・思考などといった、さまざまな観点から分析していきます。
そこから、視覚・触覚などの知覚の仕組みや、記憶や学習といった脳の機能、行動としてどう出ているのかを学んでいきます。

6臨床心理学

臨床心理学は、カウンセリングや心理療法について学んでいきます。
人が抱える精神的な問題を解決するために、どのように診断をして心理療法を行えばいいのか、その理論と方法を学んでいきます。
人が抱える様々な種類の悩みを解決するためには、発達心理学や社会心理学など、各分野の基礎知識だけでなく、大脳生理学などの医学的な知識までといった、幅広い分野の知識も、臨床心理学には必要になってきます。

7犯罪心理学

犯罪心理学は、犯罪や犯罪者の心理・動機について学んでいきます。
そのために、犯罪の成立過程と原因を踏まえた上で、犯罪者の行動を心理面から分析していきます。
そこから最終的に、新たな犯罪が起きるのを予防するにはどうすればいいのか、罪を犯した人をどうすれば社会的復帰ができるのかを研究していきます。

第3章:卒業後の進路

心理学部を卒業したあとの進路が全然イメージできない人は多いと思います。しかし心理学を学ぶことで就くことができる職業はたくさんあります。今回はたくさんある中で進む人が多い職業を紹介していきます。

1公認心理師

公認心理師とは、心理学の専門知識・技術を使って、心理分析や支援、指導や助言、情報提供などを行う仕事になります。
公認心理師になるには、資格が必要になります。
受験するには、大学と大学院での所定科目の履修が必要になってきます。
ちなみに臨床心理士との違いは、患者が医師の治療を受けている際には、臨床心理士は医師と連携・協力して業務を行う一方で、公認心理士は医師の指示を受けて業務を行うという点です。

2臨床心理士

臨床心理士とは、臨床心理学の専門知識・技術を使って、心理分析や支援、指導や助言、情報提供などを行う仕事になります。
公認心理師と同様、資格がないとなれません。
受験には指定の大学院または専門職大学院を修了することが必要で、公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が主催する試験に合格すると取得できます。

3キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、2016年からスタートした国家資格で、一定の実務経験または認定の講習を修了することで取得できます。
キャリアコンサルタントは、個人のキャリア形成や職業選択などを支援するのが主な仕事です。
適性やライフプランなどに合ったアドバイス、必要な指導などを行います。カウンセリングやサポートを通じて、相談者が自分らしく働けるための支援をしたい人におすすめです。
人材系の企業や大学のキャリアセンター、または企業の人事・教育系の部署など、活躍の場は複数あります。

4心理カウンセラー

心理カウンセラーは、人々の悩みに寄り添い、心理療法を使用して解決へと導く仕事になります。
クリニックや民間のサービスなどで働き、カウンセリングなどを行うケースが多く、また、オンラインや電話、メールやチャットなどでカウンセリングをすることもあります。
資格は必須ではないものの、「メンタル心理カウンセラー」などの資格は、通信講座などでも取得することができます。

5メンタルトレーナー

メンタルトレーナーは、コーチングやカウンセリングなどを通じて、クライアントの精神面の課題解決やケアなどをする仕事になります。
スポーツ選手や経営者、アーティストなどがメンタルを整え、ベストなパフォーマンスができるように、サポートすることが多いです。
メンタルトレーナーになるには、学校や民間のスクール、通信講座などで心理学を学ぶとなることができます。

6心理学者

心理学者とは、心理学を専門に研究する人になります。
大学・大学院の教授やカウンセラー、または著書執筆やコメンテーター、企業のアドバイザーなどと兼任しながら研究を続ける人が多いです。
心理学者になるには、大学院に進学して博士号を取得しなければいけません。

これ以外にも、キャリアコンサルタント・人事コンサルタント・営業職・販売職・マーケティング職・生活相談員・教員などといったさまざまな業種に就職することができます。
心理学は人に関わる職種においては、今まで学んだ知識を活かすことができます。
特にマーケティングやコンサルに関しては、その知識を活かして、顧客が求めてることにどのようにアプローチして、最終的なゴールに導くに心理学で学んだ知識を活かすことができます。

第4章:まとめ

いかがでしたか?
心理学と言ってもさまざまな分野があります。
自分がどんな勉強をしたいかで、選ぶ大学や学科が変わってきます。
自分の興味のあることから学びたいことを選んだ上で、大学を選んでみてください。


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