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2025-10-19

60を半分で割って、20を足した数は?について

こんにちは!
今日はX(旧Twitter)で見かけた面白い問題について
テーマにしてみようと思います!
まぁ、まず問題として破綻しているような気もするのですが
受験生たちには一考してみてほしいなと
けっこう大事な要素が隠されているように感じます!
では問題です。

60を半分で割って、20を足した数は?

答えは3パターンあるらしい

どうやらこれの答えはネットを見ていると
3パターンあるようです。
出題者としては
①文系の人→22
②理系の人→140
を想定していたとのことですが
第三勢力で
③第三勢力→50
と答える人もいました。
さて皆さんは何と答えを出しましたか?

ポイントは「半分で」の解釈

今回の焦点は「半分で」の解釈ですよね。
まず私の答えは22でした。

①文系代表として説明すると

「半分で」を「何の半分か」が明記されていないので
可能性として「60の半分の30」と解釈して
「60を半分(30)で割るから2、20を足して22」
となったわけです。

さてでは②の理系の計算は...

「半分で」の半分を½と捉えて
「60を½で割ると、120。20を足して140」
となるわけですね。
聞いた後は『なるほど』となりますね。
数学の文章題で”文章を数字に直して立式”に
慣れていると、「半分」=「½」と
変換できるんですね。これはこれで理系には
必要な能力な気がしました。

では③第三勢力は

まず計算で50になった人。
問題として破綻している以上責めることはできませんが
受験生としては注意してほしいです!
なぜかというと
「半分で割る」の「で」を正確にそのままとらえると
↑の二択になるからです。
ではなぜ50と答える人がいるのか
おそらく脳内で文章を計算しやすいように
再解釈しているからでしょう。
「60を”半分に”割ると30だから、足して50か」と
助詞の『で』を『に』に変えて考えていると思われます。

なぜ注意してほしいのか

ズバリ、問題文を正確にとらえる力が
受験問題を解くうえでは非常に重要だからです。
たかが一文字ですが、助詞が変われば
文章の意味を大きく変えてしまいます。
例えば...
「近代化に成功した」「近代化は成功した」
前者はただ近代化が成功したと捉えられますが
後者は近代化以外は成功しないものがあった?と聞こえるため
次の文章で「ただし、」などと続きそうにも感じられます。

受験問題でも同じ、国語なら本文に書いてあることを根拠に
問題を解くので、本文に書いていないことは
読者の勝手な妄想です。正確に本文を読み取らなければなりません。
数学も近年は文章が長くなってますよね。
それこそ「誤っているものを選びなさい」を見落としてしまったり
いかに正確に文章を捉えるかが大切な受験において
致命的な弱点になりかねません。
この問題において、50が間違いとは言えませんが
これをきっかけに普段の問題演習でのミスを見直すきっかけに
なれば幸いです。
言葉を正確に読み取る力は、解答力そのものを左右します。
「60を半分で割って20を足す」たった一文にも、読み方次第で3つの答えが生まれる。
受験勉強の中でも、こうした“言葉の精度”を意識していきたいですね。


高校生プレミアム 中野塾長

責任感の強さと献身的な生徒対応力を買われ塾長に任命された。優しい論理派。キャンプやバスケ、スノボなどこう見えてアウトドア派。ゲームアニメも見たまんま好き。英語の教員免許を持っている。

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